ペアレンティングinアメリカ

アメリカ生活も楽じゃない ~ ややこしいアメリカの保険制度

私は2006年に留学生として渡米しました。

4年にわたる大学生活、3ヶ月のリテイルストアでのパートを経て、現在は翻訳家、ライター、カフェトークでのオンライン英語&日本語講師として在宅で仕事をしています。

学生生活中に同じクラスメートだった夫、ゲイブと知り合い大学卒業と同時に結婚、海外永住組に仲間入りをしました。
そして現在臨月に入り、もうすぐ待望の第一子を迎えます!

妊娠と診断されたのが2011年の7月初旬、そこから出産のための病院&産婦人科医(*1)探し、定期健診、アメリカの保険制度(*2)の確認、毎回の検査費用請求の支払い、両親学級への参加、ベビー用品の準備などで毎日が忙しく過ぎていき、本当にあっという間の妊娠生活でした。

のんびり屋の夫と結婚したため、準備は未だに完璧とは言えず、落ち着きのない臨月生活をしていますが、妊娠というのは本当に面白いもので、生来やらなければいけないことはすぐにしてしまわなければ気がすまない性格の私も、まあ何とかなるだろうと思えるようになり、まだまだカーシートの設置&検査やベビーベッド(*3)の組み立て、息子が生まれてから必要な私専用の車の購入などメジャーな問題が片付いていない今も、のんびりと構えていられるようになりました。
本当にアメリカ生活&妊娠生活によって、私の性格は大きく変わったなあと実感しています。

SEATTLE

アメリカで生活をしていると言うと、たくさんの生徒さん達や友人達からうらやましいと言われますが、アメリカ生活というのは日本と比べると本当に不便なものです。

まず、医療に関してですが、今まで受けてきた医療内容は満足のいくものですし、医師、看護婦の対応は日本と同じか、それ以上に親切ですばらしいと感じますが、日本のようにその日のうちに予約なしで通院ができないところや、保険制度が統一されていないがために数ヶ月後に色々な場所から請求書が送られてくるなど、不便だと感じることが多々あります。
というのも、アメリカには日本のように、国民健康保険、社会保険の制度が存在しません

低所得者用に政府が用意している保険はありますが、まずある程度収入がある人は会社が提携している私営の保険会社に加入します。ですので、保険に加入していると言っても、保険内容が人それぞれ違うのが実情です。

まず、保険内容によって受けられる医者、病院などが限られてくるため、病気をしたときは近場の病院に行けば良いというものではなく、ネットなどで自分の保険が適用されるかを調べてから予約をする必要があるのです。また、安い保険に加入していると、カバーされる額が小額で、保険に入っていても返済が難しくなり、借金を背負うことがあります。
このため、保険会社から提供された分厚い冊子をすみからすみまで読み、内容をあらかじめ確認することは、とても大事な事なのです。

日本と同じように夫婦やその子供も配偶者として加入することが可能ですが、社員として個人で加入する場合の2倍も3倍もかかってしまい、家族全員がひとつの保険に加入すると、毎月の保険料が600ドル以上になってしまうなんてことも珍しくありません。保険料を浮かすために、夫婦共働きという家庭も少なくないほどです。

さらに、アメリカは保険料がバカ高い上に医療費も高額です。毎月これだけ支払っていても、保険料を差し引いて、私の出産までの費用は約20万円はかかるのです。

また、医療費の支払い方法も独特で、毎回診察が終わる毎に病院側が保険会社に連絡をとり、そこから保険料がいくら適用されるかを医療内容と私の保険内容にあわせて計算をします。
保険会社と病院側とでの交渉によって時間がかかるため、日本のように、毎回の診察でその費用を支払うということはありません。

また、ひとつの場所から請求書が送られてくるとは限らず、たとえば血液検査や尿検査などを病院が提携している他組織のラボに送った場合は、そのラボから請求書が届きます。
私が今までの間で受け取った請求書はラボ、病院、ウルトラサウンドのために利用した他の病院などあわせて5組織から、十数枚ほどにのぼります。

さらにアメリカは日本と違い事務がおろそかな部分がありますので、確実にその金額や請求内容が正しいとはいえません。ですので、それぞれの請求書を支払う前に、実際に自分がどのサービスを利用したのかを記録し、把握する必要があるわけです。

日本のサービスと比べると、本当に不便を感じずにはいられませんが、アメリカ人からしてみればこれが当たり前の生活なんだと思うと、本当に国によって違うんだなあとつくづく感じます。

しかし、日本の産婦人科医にかかった人たちの話を聞いてみると、場所にもよるとは思いますが、医者のフレンドリーさや、親切さ両親学級やその後のケアの充実など、日本での経験者よりも満足のいく内容だと思えるポジティブな部分も存在します。
ただ、やはり、保険や支払いのシステムだけをとってみると、日本は本当にすばらしいと実感をせざる得ないのです。

【知っ得英語】

(*1)産婦人科は英語でobstetrics-gynecology(略してOG)と言います。Obstetricsは産科、婦人科がgynecologyとなるんですね。

(*2)保険は英語でinsurance。

(*3)知られざる事実、なんとベビーベッドは日本語英語です!英語では、cribと言います。また、ベビーカーもstrollerが正しい英語です。

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ペアレンティングinアメリカ アメリカンの夫とジャパニーズの私とハーフの息子のアメリカ生活記