寒い、とにかく寒いウィーン。
寒いのが苦手なのになぜ2月の真冬にウィーンなのか
今さら疑問に思うものの、
力を振り絞りカフェ探索。
やはり、誰もがカフェ、ケーキといえば憧れるザッハトルテを食べなければウィーンに来たとは言えない。
もちろん、他の店ではなく、ホテルザッハーのザッハトルテを目指す。
近くまで来ているはずなのに、なかなか見つからない。
地図を見ながら行ったり来たり、どうしてもわからず、すれ違う通行人に聞いてみる。
私『ザッハトルテはどこですか?』
通行人『ん?』
私『いや、ホテルザッハーはどこですか?』
通行人『ここ』
なんとすぐ目の前、指を差すガラス張りの一階こそホテルザッハー。
あまりの寒さで冷静な判断が無く、ホテルの前を何度も歩いていたらしい。
ドアを開け、一歩踏み入れる。
すると客たちは、思い思いに会話を楽しんでる様子がうかがえる。
スーツ姿のビジネス客や紳士、ご婦人がたくさん。
緊張し辺りを見回すものの、なぜか店員が近づいて来ない。
単に忙しいのか、もしくは、あまりの寒さに
コートで着膨れした私におびえているのか・・・
それとも単に、やる気が無いのか、
わけ分からず、とりあえず一人でも怒られなさそうな席に着席。
自分の足の長さが足りないのか、座りずらいカウンター席である。
待つこと3分、なかなか店員が来ない。
わざと視界に入るように怪しく動いてみる。
私は客のように見えないのか、本当に来ない。
やる気が感じられない。
誰もが憧れる伝統のホテルザッハー、その併設のカフェ、
ザッハトルテ発祥の地、その店員がである。
するとようやく、仕方なくという雰囲気で店員に接客される。
だが、接客を楽しむのが目的ではないため
当初のシナリオ通り、ザッハトルテ、クリーム付き、メランジェを注文する。
特に何事も無く注文終了。
しかし、他のカフェに比べると老舗という雰囲気はない。
やはりホテル内だからか、バーという感じである。
でも味は最高。
さすがにケーキの王様、オリジナルのザッハトルテである。
表面のチョコの色、フォークを入れた時の感覚、
クリームと食べる舌触り、メランジェとの相性が素晴らしい。
食べる芸術品である。
店員に品があってやる気があればさらに良し!