大学には Health Center と呼ばれる、
保健室<病院のような施設があり、そこでは無料で診察・お薬を処方してもらえます。(※診断内容にもよります)
ちなみに、ここでは通院証明をもらうことができ、授業を休んでヘルスセンターに行ったとしても、証明さえ提出すれば、休みにカウントされません。(※教授によってはカウントされるので注意!)
ある日、恐ろしい位の寒気に襲われ、真夏にまるまると着太りしてヘルスセンターに向かい、早速検温。熱は38度後半で、先生の診察を待つことに。
壁に貼ってある『世界の言葉で具合の悪さを表現しよう!』
というポスターを見ながらぼけーっとしていると、先生が。開口一番に
「あなたはなんでこんなに熱があるのにそんな厚着してるの!脱ぎなさい!」
と言われ、いきなりTシャツ姿にされるあたし。
夏のニューヨークの片隅で、凍死しそうなほどの寒気を覚え、
「あ、あの、寒くて倒れそうです。」
と必死で懇願するも答えはNO。ガクブル。
診察結果は風邪だったので、お薬もらって、さっさとここ出て服着よう…と
いそいそと診察室を出ようとすると一言、
「風邪にはショウガが効くから、ジンジャエール*を飲みなさいね」と。
「え、市販のジンジャエールって風邪に効くんですか?」
「もちろん。がぶ飲みしなさい。」
「…は、はあ。」(腑に落ちないあたし)
その後大量ののど飴(市販のやつ)と薄気味悪い色の咳止め**(蛍光ピンク)、
あきらかに凄く効きそうな親指の爪サイズの錠剤***をもらい帰宅。
(ごめんなさい、歩けそうにないからジンジャエールは買いません。)
寮に戻ると今度はルームメイトに
「そんなに熱があるなら、ほら、冷水のシャワー浴びてきて!」
と、寒気で震えるあたしにとっては、冤罪なのに死刑宣告された気分。
「いやいや、立ってられないのにシャワー、しかも冷水なんて浴びたら
本当にぶっ倒れるよ。」
「でもアメリカでは熱が出たら冷水シャワーなんて常識だよ。
ついでにワキも冷やしなよ。」
・・・ぶるり。恐ろしや、文化の違い。
日本ではとにかくあったかくして汗をかけ!が当たり前ですが、
アメリカはその逆で、とにかく冷やして熱をさげろ!が常識。
こんなに真逆のことをするんです。
実は日本の考え方は世界でもマイノリティな考えで、
最近では日本でもワキを冷やしたりしているそうです。
慣れないと考えただけで寒気が・・・。
ちなみにこの後、39度まで熱が上がり、あわや高い救急車****を呼ばれる大惨事に・・・
なりそうなところで、焦る友達を必死に止め、事なきを得ました。
ひとつ風邪をとってみても文化の差がでますね。
いつか、ちょっとした風邪の時にアメリカ式治療法も試してみたいと思います。
ジンジャエール*
日本では風邪には生姜湯。アメリカではジンジャエール。文化の差ですね。
風邪をひいても尚、炭酸にこだわる姿勢。
咳止め**
薬でさえアメリカサイズです。ちなみに飲んだら瞬く間に眠りに落ちました。
アメリカの薬を飲んだら絶対運転はしないでください。
錠剤***
ちなみにこの薬は怖いくらい効くので飲むのに勇気がいります。
色もさることながら、味はさらにそれを上回る凄い味です。
救急車****
1回300ドル位。この時すっかり忘れていましたが、海外留学保険に入っていたため、
実は呼んだとしてもあとで返金してもらえたみたいです。
医療代がとにかく高いので、留学に保険は必須です。